- この本を手に取るまで
- 図があるから分かりやすい
- 用語について説明してある
- ブロックチェーンの技術的な説明がある
- ビットコインの入手・売却・保管・送金・支払の方法の説明がある
- ブロックチェーンを取り巻く状況の説明がある
- まとめ
この本を手に取るまで
コインチェックの例の一件があってから、一層注目を集めることとなった仮想通貨。
私は、コインチェックから仮想通貨が流出する2週間前に、初めて仮想通貨を手に入れました。
コインチェックでアカウントは作りましたが、幸い、入金はしていませんでした。
入金しなかったのは、たまたまです。
コインチェックは本人確認に、セルフィーの提出が必要だったので、後回しにして、まずはビットフライヤーで取引を始めたのでした。
そんな仮想通貨デビューでしたが、私は、その前に、仮想通貨について知るために、初心者向けの本を読んでいました。
一番初めに読んだのが『超図解 ブロックチェーン入門』です。
NTTデータ経営研究所の人が書いているということで、あっさり信用して読むことにしましたが、これが「当たり」でした。
「入門」だけど、軽すぎる内容ではなく、用語の説明もしっかりされています。
以下、私がいいと思った点を書いていきます。
図があるから分かりやすい
仮想通貨のことを知るための本を探していました。「入門」と書いてあるこの本を開いたら、見開き1テーマで、左に文章、右に図、という構成だったので、「見やすい!」と思いました。これと、著者の肩書が決定打になりました。
横書きの本で、見開きページの右側に図を持ってくると、図の方が先に目に入りやすいんです。
すごくシンプルな図になっていて、大まかなイメージを視覚でスッと捉えられます。
それからから説明を読むと、とても分かりやすいんですよね。
「ブロックチェーン」という新しい概念・技術について知ろうとすると、正直、文章だけだとキツイかもしれません(これは人それぞれだと思いますが……)。でも、この本は、図がかなり理解を助けてくれます。
用語について説明してある
この本のいいところは、用語の説明(定義)がきちんとされているところです。
ブロックチェーンについて何も知らなかったので、「PoW(プルーフ・オブ・ワーク)」や「P2P(Peer 2 Peer)」、「コンセンサスアルゴリズム」といった用語について、さっぱり分かりませんでした。
このような用語について、説明が重複することもありますが、初心者にとっては、それがありがたく、ページを戻らずに読めました。何度も繰り返してくれると、覚えてきます。
このような用語の説明が難しいと感じられる方は、一読されてはいかがでしょうか。
ブロックチェーンの技術的な説明がある
さらに、ブロックチェーンの技術的な説明があるのもよかったです。
「ハッシュのしくみ」までは、自分でネットで調べて知ろうとはしなかったかもしれません。
ビットコインの入手・売却・保管・送金・支払の方法の説明がある
ビットコインの入手・売却・保管・送金・支払の方法が書いてあります。
入手方法、売却方法、送金の仕組みが書かれています。
そして、コインチェック事件でも話題に上った、「ウォレット」での保管方法についても書かれています。
モバイルアプリウォレット、ハードウォレット、ペーパーウォレットなどについて、それぞれの特徴とリスクについての説明が書かれています。
The DAO 事件についても書かれているので、この本を読んで、マウントゴックス事件以外にも巨額の不正流出事件があることを知り、ハッキングのリスクをより知ることができました。
コインチェック事件の前に読んでいれば、取引所に大金を置いておくことが大きなリスクになることを知って、リスク回避の行動が取れた人も多くいたかもしれません。
ブロックチェーンを取り巻く状況の説明がある
ブロックチェーンを取り巻く状況の説明もあります。
業界団体、金融庁、経済産業省、総務省の取り組みについても書かれています。
学べる場の紹介もあります。
一般社団法人から、ウェブサイトまで、いくつか紹介されています。
まとめ
この1冊を読めば、仮想通貨に関するニュースの内容やTwitterやブログなどで議論・発信されている内容が分かるようになります。
新聞には、用語についての説明があったり、図を用いて解説されていますが、部分的な説明を集めるよりも、入門書を1冊通して読む方が理解しやすいと思います。
この本は図解が多くて薄いので、途中で読む気が失せたりしづらいと思いますので、読書に不慣れな方にもおすすめできるかな、と思います。図だけ見てもいいかなと思います。
ブロックチェーンのような新しい概念・技術に触れるときに、このような本があると、本当に助かります。