ふりゆくもの

ブログ好き。子育て中。

知識欲が爆発するこの一冊 -「僕らが毎日やっている最強の読み方」を読んで-

 

読んだら勉強したくなった本をご紹介します。

 

僕らが毎日やっている最強の読み方

 新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養を身につける70の極意」

 著者:池上彰佐藤優

 

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<はじめに>

 

発売からもうすぐ1年になります。

池上彰さんと佐藤優さんの取材や仕事の方法論についてご存知ない方に特におすすめしたい本です。

(池上さんや佐藤さんの著書をいくつか読んだことのある方は、重複している点があると思われると思います。)

 

池上彰さんのことは「週刊こどもニュース」の頃から知っています。

佐藤優さんは、最近名前と顔写真を見かけるようになったという感覚で、どんな方なのかは全然知らず、佐藤優さんの著書を読んだこともありませんでした。

この本は、池上彰さんの対談だということが手に取るきっかけになり、この本で佐藤優さんのことを知ることになりました。

 

本書は、池上さんと佐藤さんとの会話形式で書かれているので大変読みやすかったです。

私にとっては、知らないことがたくさん語られていて、とても面白かったです。

池上彰さんや佐藤優さんのような方が、こういう情報収集の仕方をしているということを知るということ自体が、新しい世界をのぞき見たようで楽しかったです。

 

以下、私が興味を持った部分について少しだけ書いてみようと思います(全てとなると、かなりの量になってしまいますので)。

 

 

 

<目次について>

 

「70の極意」と題されていることもあって、細かく項目が分かれています。

そういう風に作っているのでしょうが、目次を見ると、かなり中身が気になります。

 

例えば、

 

第1章 僕らの新聞の読み方

 ――どの新聞を、どう読むか。全国紙から地方紙まで

 

【地方紙】

県紙・ブロック紙のもつ影響力

 

 二人が読んでいる地方紙リスト

 県紙の「3つの広告」に注目する

 

【新聞の選び方】

 『朝日新聞』『読売新聞』『毎日新聞』の読み方

 

第2章 僕らの雑誌の読み方

 ――週刊誌、月刊誌からビジネス誌、専門誌まで

 

【月刊誌】

 『文藝春秋』は論壇カタログ

 論壇カタログってどういうこと?

 

第3章 僕らのネットの使い方

 ――上級者のメディアをどう使いこなすか

 

【検索】

 グーグル検索が不便な理由、ウィキペディアが信用できない理由

信用できない理由って何? 

 

【おすすめサイト】

 公式サイトはおすすめ

 この二人がすすめるサイトってどんなの?

 

第4章 僕らの書籍の読み方

 ――速読、多読から難解な本、入門書の読み方まで

 

【古典】

 ニュースで聞いたキーワードを「古典作品」で深掘りする

 

 

さらに、私が興味深く読んだ項目は、

 

ネットが普及しても、新聞の影響力は小さくならない

――「第一次情報は新聞」というケースが多い

  

【全国紙】

 全国紙レベルでも「新聞=客観報道」の前提が崩れている

 

【ネットの3大原則】

 ネットは「上級者」のメディア

 ――玉石混淆のネット情報から「玉」だけ選び出すのは難しい

 

ネットは「非常に効率が悪い」メディア

 ――二次情報、三次情報が多い

ネットには「プリズム効果」がある

 ――自分の偏見が増長される仕組み(ネット空間の論説=世論ではない)

 

【検索】

 調べ物はネット検索より、辞書・事典サイトが便利

  ――「冥王星」の項目で、情報の新しさを判断する

 

【書籍の大前提】

 世の中を「理解する」には書籍が基本ツール

  ――基礎知識は、書籍でしか身につかない

 

【本の読み方】

 読み飛ばす本も「はじめに」「おわりに」は目を通す

  ――本のいちばん弱い「真ん中」を拾い読みして、本の水準をはかる

 

第5章 僕らの教科書・学習参考書の使い方

 ――基礎知識をいっきに強化する

 

【教科書・学習参考書の大前提】

 まずは「知の型」「思考の型」を身につけるのが大切

 

というところです。

どうですか?

 

私は前から順に読んで行きましたが、まずは目次を読んでみて、気になるところを拾い読みするのはいかがでしょう?

私の場合は、目次を読んでいると、全部読みたくなりました。

 

 

 

<私の感想>

 

全体的な感想

 

「最強の読み方」という方法論の本ではありますが、私はもともと真似しよう(参考にしよう)と思って手に取ったわけではありませんでした。「どんなことが書いてあるんだろう」と気になって、目次を見たら全部読んでみたくなったから読んだ、ということになりました。

 

お二人が世の中(社会)とどう向き合っているのかを知ること自体が面白かったです。「こういうことをしている人がいる」ということを知ることが面白かったという感じです。

 

   

 

新聞の読み方について

ここからは、気になった部分をピックアップして書いていこうと思います。

 

新聞について、本書には「県紙の「3つの広告」に注目する」という項目があります。

項目を見て、この3つの広告のうち、一つは本や雑誌の出版社の広告じゃないかと思っていました。それは当たっていました。

二つ目は不動産広告。これもすぐに納得できました。

しかし、最後の一つは思ってもみなかったものでした。「死亡広告」です。

他県の事情を詳しく知らない私にとっては、意外なことでした。

 

他にも、地方紙について色々と語られています。

これを読んで、遠方へ赴いた際には、その地方の新聞を買って帰ろうと思いました。ホテルのサービスで夕刊や朝刊をいただけることがありますが、今までは、1~3面と最後から3~4面に目を通して置いて帰っていました。これからは持って帰ろう。

 

 

私は、地方紙もいいけど、全国紙を読んだ方がいいのではないかと思っていたので、一人暮らしのときは全国紙を購読していました。勧誘されたら半年から1年の契約を結んで、契約期間が終了したら他の新聞に移る、という形で、全国紙3紙を交代で取っていました。

この本には、地方紙のメリットが書かれています。地方紙のメリットをちゃんと分かっていなかったな、と思います。

  

P.64

[佐藤]

地方紙に目を通すもうひとつのメリットは、通信社のニュースをカバーできることです。日本の全国紙には、通信社の記事をほとんど扱わないという奇妙な習慣があるんですよ。ちなみに海外の新聞は、事実関係については通信社の記事を最大限に使い、自社ではそれ以外のコメントや独自で抜いてきた記事に注力するなどとすみ分けています。日本では全国紙だけ読んでいると、通信社の重要なニュースを見逃してしまう危険性があります。

地方紙には、共同通信の記事が使われているということは知っていましたが、現在の全国紙の状況を考えると、通信社のニュースを扱える地方紙のメリットは大きいかもしれませんね。

 

 

 

純粋な客観報道は…

 

新聞各紙がそれぞれの立場を鮮明に打ち出すようになっていることにも触れられています。純粋な「客観報道」ではなくなっていると。

 

私の実感としては、昔から、読売新聞と朝日新聞ははっきりした立場だったと思います。読売新聞は明らかに自民党大好きでしたし、朝日新聞は政権(自民)批判が強めでした。これは、1~2ヶ月続けて読めばはっきり分かります。

今は私が読んでいたときよりももっと各紙の立場が鮮明になっているというのですから、「客観報道」なんてされていないのでしょう。

 

池上さんは、

「新聞社によってニュースの取捨選択そのものに違いがある」のは問題です。

と、おっしゃっています。

 

「純粋な客観報道がなされていないかもしれない」という(客観的な)視点でもって各紙を読むのがよいのでしょう。

 

 

 

新聞とエリート層

私が出会う機会のないエリート層の人々について語られている部分も興味深かったです。

 

P.53

[佐藤]

はい。国家の政治・経済政策への影響という点でも、新聞社の社論は大きいですよ。エリート層で社説やコラム欄を読まない人間はいませんから。

 

P.71~72

[佐藤]

(略)『朝日新聞』の論調は、好き嫌いがはっきり分かれますが、国会議員や官僚といったパワーエリートが好んで読み、その影響下にあるのは紛れもない事実です。『朝日新聞』の論調が嫌いな人も、せめて「朝日新聞デジタル」に目を通す習慣をつけたほうがいいでしょう。

 

 

 

 

ほかには

日露関係が動き出すときは『北海道新聞』を定期購読するという佐藤さんの話もとても興味深かったです。

 

 

中でも、おもしろかったのは…

P.202

[佐藤]

(略)少し前には、「Hulu」で『ずっとあなたが好きだった』を見ましたが、抜群に面白かった。外務省には、母親依存から抜け出せない「冬彦さん」タイプの外務官僚が少なくなかったので、ドラマで描かれている世界もそれほど異常とは思いませんでした。

 冬彦さんが異常でない世界が外務官僚の世界なんですね…(笑)

 

 

 

月刊誌について

 

文藝春秋などの月刊誌は、本屋さんや図書館でよく見かけますが、じっくり読んだことはありませんでした。なので、どのような雑誌なのか、いま一つ、イメージできていませんでした。

ある月刊誌について、経験からその雑誌の読者層について語られている部分があります。そこを読んで、「なるほど、そういう方々が読むような雑誌なのか」と、少し具体的なイメージになったと思います。

今度本屋さんや図書館に行く機会があったら、パラパラ見てみようかなって思います。

 

 

 

グーグル検索について

 

P.166

[池上]

最近のグーグルは使い勝手がよくないですね。以前はページを進めていくと古い情報もヒットしましたが、今はごく最近の情報しか出てこないでしょう。自分のページが検索の上位に来るようにと、日々多くのサイトマスターがアルゴリズムを研究して、工夫しています。グーグルはそれに対抗するために、またどんどんアルゴリズムを変えていく。それを何度も繰り返していくうちに、だんだん検索の効率が悪くなってしまいました。

 

これは、私も実感するところです。出所がはっきりしている情報に触れたいのに、新しくまとめ直された情報が載ったページが検索上位に出てきますよね。これが、素晴らしい出来であればまだマシなのですが、物足りないことが多い………。「そこをもうちょっと!!」って思うことはよくあります。検索上位だからって、いい情報とは限らないんですよね…。古くても重要な情報があるはずです。医療情報に関するサイトで大きな問題になりましたよね。

 

自分もできれば検索上位に表示されるようなサイトを作っていきたい(記事を書きたい)と思っています。「自分が検索したときにいいサイトに出会えなかったから、改めて自分が経験したことを書こう、自分が知りたかった部分についての記事を書こう」というスタンスで取り組んで行こうと思っています。

 

 

 

 ウィキペディアについて

 

ウィキペディアについての佐藤さんの話もおもしろかったです。

 

[佐藤]

「グーグル検索は意外と効率が悪い」ことは、もっと多くの人に知ってほしいですね。同じように、最近は何でもウィキペディアの説明を見てわかった気になる人がいますが、ウィキペディアでは長らく私の出生地が間違っていましたからね。東京都生まれが埼玉県生まれとなっていて、何度か自分んで修正してもいつも埼玉県に戻されました。自分に関する記述が不正確なものは、やはり信用できません。

 

本人が直してるのに、本人以外の誰かが変更するんですね。「埼玉県」と書き換える人は埼玉の人なんでしょうか?

これって虚偽情報ですよね。

こういう経験をされていると、ウィキペディアの記述に不信感を抱くのももっともだと思います。

ウィキペディアが善良な人々によって記述されたら、素晴らしいサイトになると思いますし、あの手法はいいと思うのですが…。

 

 

 

本の読み方・勉強の方法

本の読み方、勉強の仕方については、耳の痛い話が多かったです。

肝に銘じるべき言葉を書いておこうと思います。

 

 

基礎知識の重要性

P.211

[池上]

(略)私自身、いまも基礎知識がない分野について下地をつくるときは、机に向かって一生懸命勉強するように本を読むこともあります。一度基礎がわかってしまうまでが大変ですが、それをやっておくかどうかで、あとあと大きな違いが出てきますから。

 

P.212

[佐藤]

なぜ書籍を読むことが大切かというと、書籍は基本的に、体系的にひとつのまとまった世界として内容を提示しようとしているからです。そのうえ、新聞や雑誌と同様、「編集」「校閲」というフィルターが書籍にはきちんと機能しています。土台となる基礎知識を身につけていくには、「記述の信頼度」と「体系的」かどうかの2つが重要で、それに最も適しているのが書籍です。

 

部分的に得た情報を生かすために、基礎知識・体系的な知識は必要です。

基礎知識の重要性をお二人は語っています。

 

P.266

[池上]

(略)基礎知識の土台を培うのに近道はありません。地道にコツコツ積み上げていくしかない。慶応義塾大学の中興の祖といわれ、今上天皇にご進講もした小泉信三は、学問に対して「すぐ役に立つことは、すぐ役に立たなくなる」という言葉を残しています。漢方薬のように、じわじわと効いてくるのが基礎知識であり、教養というものなのでしょう。

 

地道にコツコツ。漢方薬のように、じわじわと効いてくるのが基礎知識であり、教養。

名言ですね。名言リストに載せようかな。

 

 

本の買い方

 

[佐藤]

私も「迷ったら買う」が原則です。もちろんハズレの本もありますが、それでも本から得られる情報は「安い」ですからね。どの分野の本でも、本1冊に書かれたものと同程度の情報を、人を通して得ようと思ったら、食事代や謝礼など、本題の何倍も費用がかかりますから。

 

これも、「なるほどなぁ」と思った部分でした。

本1冊を書く労力を考えると、その1冊を買う値段は安いと思います。本にまとめ上げるまで、どれだけの時間をかけているか。そして、本を書くまでのインプットのための時間とお金と体力がどれほどのものか。これを考えると安いと思います。

 

 

論理的な思考力を身につける

 

P.224

[池上]

論理的な思考力を身につけるためには、難解な本と格闘する経験が必要不可欠ですからね。

[佐藤]

そう思います。とても難しいけど理屈が通っている本を丁寧に読む。そうすると、物事を論理立てて考えられるようになったり、だまされにくくなります。格闘する古典は『資本論』でも『精神現象学』でも『存在と時間』でも、西田幾多郎の『善の研究』でも何でもいいわけです。

[池上]

脳みそが汗をかくほど必死に向き合う。そういう訓練を積むと、佐藤さんが最近よく指摘している「反知性主義」に陥らない予防薬にもなりますね。

[佐藤]

はい。優れた古典は複数の読み方、読み解きが可能なんです。それぞれの立場によって解釈や受け止め方がぜんぜん違ってくる。そういう蓄積が山ほどあるから、『聖書』も『コーラン』も『法華経』もみんな面白いんですよ。

 

結局は、難解な本と格闘しなければ、知識レベル・思考レベルのステージを上げることはできない。

 

難しい本は、最初の一回を通して読むのが、本当に大変。

でも、最初の一回が一番大変で、そこを超えれば、二回目がかなり読むのが楽になります。三回目になると止まらずに読めるようになっていたりします。その難しいところを超えた経験は、また違う分野の難しい本を読むときに、力になってくれます。我慢ができるようにもなります。

やめたくなるのをこらえる、ということも時には必要です。

 

分かっちゃいるけど……しんどいことは避けたくなるんですよね……。

 

  

教養と語彙数の相関関係

 

P.278

[佐藤]

(略)外国語習得に必要なのは「お金と時間」で、勉強法の要諦は「語彙と文法」だと指摘しています。

[池上]

母国語であっても、語彙数と教養は相関関係があると言われていますね。

[佐藤]

語彙は「教養のあるなし」を如実に反映します。おそらくCIA(米中央情報局)やNSA(米国家安全保障局)は、初対面の人の教養を語彙数で測っているはずです。英語でいうと「take」や「have」「do」といったいろいろな意味に使える動詞ばかり使う人は語彙数が少ない、すなわち教養のない人間とみなされます。

 

耳の痛い話です。

語彙数と教養は相関関係にある。

CIAやNSAの人がこういう判断をしているかもしれないというのは興味深い話でした。

読書や思考をする中で、語彙を獲得する。獲得した語彙を操れるようにするために、思考を整理してアウトプットすることは必要ですね。

 

 

 文章の読み方

 

P.285

[池上]

(略)その著者の意図に即して読むことがまずは大切で、批判的な検討を加えるのは、その次の作業です。感情や勘で読んでしまうと、まったく異なる意味に捉えてしまうこともあります。

 

これ。重要なところですよね。これはちゃんと意識しなきゃいけないところです。

私は自分に引きつけて呼んでしまうクセがずっとありました。小説を楽しんで読むだけならそれでいいと思いますが、分析・評論するときには、著者の立場に寄っていく態度が必要なのだろうと思います。

 

 

ロシアの学校教育

 

P.288

[佐藤]

その点では、ロシアはアメリカと違って、教師の社会的地位は高いんです。同じように教科書は分厚いですが、モスクワでもシベリアの奥地でも、教育指導要綱はきちんと決まっています。そして、毎日通知表があるんです。

(略)

[佐藤]

毎日です。その日、どの程度まで理解しているかを5段階で絶対評価される。それで3未満が2回続いたら、保護者が呼び出されます。義務教育は11年制ですが、どうしてもついていけない生徒は、途中から日本でいう職業訓練校に移籍するシステムになっています。 

 

ロシアの教育制度は一つの方法として「有り」なのかもしれませんね。

できないことをずるずると続けてしまうよりも、他にその人の能力を生かせそうなことに進路変更させる方が時間が短縮できていいかもしれません。

でも、どうしてもついていけないけど勉強がしたい生徒が学校に残れるような選択肢があってもいいような……。でも、それって、今の日本の高校・大学のような状況になるかもしれないし…いいような、悪いような…。でも、多くの人が学べる環境は、あってほしい。形(「学校」とか)はこだわらなくてもいいと思います。

 

 

各科目の勉強方法

 

【英語】

 英語習得には、中学教科書の例文丸暗記

 

英語は、中学教科書例文丸暗記方法をすすめていましたよ。

 

これ、やってみようかなって思いました。

「This is a pen」って、みんな知ってるじゃないですか。ピコ太郎が日本でも流行ったのって、「I hava a pen」を多くの人が分かるからじゃないですか?

これ、中学1年のときに繰り返し言わされました。クラス全員で声を出して読んだりして。何度も繰り返したことって、なかなか忘れないですよね。

「This is a pen」の文法解説を詳しくしようと思えば、かなりの文章量になると思います。でも、みんな言えるし、意味も分かる。

繰り返し繰り返し唱える方法で、英語習得できるかもしれません。

 

 

【国語】

 「擬古文」の参考書を2週間で読めば、戦前の資料も難なく読める

 

「擬古文」を学習するためのおすすめ参考書も紹介されています。これをやれば、読める本も増えて、自分の世界が広がりますね。そういう方法を知れたこともよかったです。

今すぐやるかって言ったら、すぐにはしませんが………。

 

 

 

驚異的な仕事量

 

驚いたのが、お二人の仕事量です。

池上さんの締切が月に18というのもすごいと思うのに、佐藤さんは月に90の締切があるのだとか。

意味が分かりません。

平均したら、1日に3つの締切があることになります。ずーっと文章を書くのも大変ですが、必ずインプットのための読書の時間を4時間はとることにしているそうです。

お二人の一日の過ごし方が紹介されていましたが、佐藤さんの睡眠時間は短いです。

私には無理です……。

 

1日に3つ、文章を仕上げる。

これは、ブロガーの皆さんもやっていることかもしれませんね。中にはネタ不足に悩む人もいらっしゃるかと思います。

佐藤さんは、書きたいことが多過ぎて、でも時間がなさ過ぎて、死ぬまでにやりきることはできないだろうと他の著書で書いていました。

そのくらい自分の中に伝えたいことがあって、でもまだまだ吸収したいことがあって、睡眠時間が一日3時間とか4時間でも全然時間が足りない。

生き方として、すごいなぁと思います。

私もやりたいことがたくさんあって、でも全然時間が足りなくて。でも、睡眠時間を削ると残りの人生も削りそうで、それはできなくて。

できるのは、淡々と一つずつ、少しずつでもやっていくことかなって思います。

私がやりたいことなんて、国のためとか社会のためとか、そんな大層なもんじゃないですけど。ただ、自分のために。ただの自己満足です…。

 

でも、知識を得ると世界が変わる(自分の中で。)。だから、学習とか勉強とか学問とか、そういうことはやめたくないなって思います。

この本を読むと、そういう思いがより一層強くなります。

 

 

 

<おわりに>

 

もっともっと、「こういうところがおもしろかった」と書きたかったのですが、内容をほとんど書いてしまうことになるので、そろそろ書き終わろうと思います。既にかなり引用してしまっていますし………。

 

 

池上さん、佐藤さんのお二人は、本気でこの世と向き合ってらっしゃるんだなと思いました。

そしてエリート(知識人)という概念を意識しました。

佐藤さんは本の中で「エリート層」という言葉をよく使われていました。きちんと知識を備えた、私じゃ考えられないレベルの本当のエリートが実際にいるんだということを意識しました。

いるのは一応知ってました。そういう方がいるからこその、今の世の中なのだと思います。ですが、なかなかイメージし辛かったのです。

実質を備えたエリート層というのは、お金だけでははかれないところにいる(お金に換えられないことをしている)のではないかなと思いました。「世の中お金」という部分も多い(価値をお金に換える方法を採用している社会だから仕方ない)ですけど、そうではない世界もあるのだろうなぁと。

 

本を読むことで、そういう世界を垣間見られました。

そして、新聞、雑誌、書籍をたくさん読みたくなりました。

 

知識欲を増幅させられたきつねでした。