ふりゆくもの

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白鵬発言が問題視されるのは日本語表現に複数のニュアンスがあるのが原因?

 

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横綱日馬富士暴行事件………こういう名前が付くのでしょうか。

横綱日馬富士貴ノ岩を殴打して傷害したらしい出来事。

 


これについて、横綱白鵬九州場所の優勝インタビューで謝罪の言葉とともに、「膿を出し切って日馬富士貴ノ岩を「再び土俵に上がらせてあげたい」と言ったことが物議を醸しているそうですね。

 

私は、インタビューを聞いて、特にテレビで何度も報道するほどの問題がある発言とは思いませんでした。
なので、物議を醸しているというニュースを見たときに驚きました。

 

私は、白鵬は、そういう気持ちでいる、ということを言いたかったのだと受け取りました。
白鵬が、自分はそういうことができる立場(日馬富士貴ノ岩の処遇を決定できる立場)にあると思っているからそう発言したわけではないと思っています。

 

「膿を出し切って」という発言については、「膿を出し切ることを実践するのは相撲協会であって白鵬ではないだろう、どの立場から物を言ってるんだ」という意見もあると思います。
なので、相撲協会の方が、「膿を出し切って」という発言について、「一体何について言ったのか」(「膿」とは何なのか)「白鵬が何の膿を出すと言うのか」と、苦言を呈した気持ちは分からないでもありません。

 

ですが、「土俵に上がらせてあげたい」という発言については、自分の気持ちを強調する形でそういう表現をしたのではないかと思います。
「○○してあげたい」という表現は、強調表現の一種で使われるときのニュアンスを持たせているのではないかと受け取りました。

 

「○○してあげたい」という表現は、上から目線の発言だと感じる表現でもあると思います。なので、問題になったと思います。

 

ですが、私のように、強調表現としてわざといったんだろうな、と受け取った人もいると思います。
この表現のニュアンスを上手に解説できないのが歯がゆいです。

 

 

 

確かに、警察が捜査していて、日馬富士が加害者、貴ノ岩が被害者ということはほぼ確実であろうという状況になった中で、「加害者・被害者共に元に戻れるようにしたい」という内容の発言をしたということは、加害者をかばう態度になるんじゃないかという不安はあります。
ただ、白鵬は、「今回の件をきちんと解決して、日馬富士は反省して、処分を受けたら、またみんなで土俵で対戦したい」という気持ちを言葉にしたら「土俵に上がらせてあげたい」という言葉になったということではないかと思います。白鵬は、マンガの主人公的発言をしたように見えました。 相撲を盛り上げたいという気持ちから、そういう言葉が出たかもしれません。

 

 

「そういう立場にあるわけではないのに」という批判をする方には、このようなニュアンスだった可能性があるということをお伝えしたいです。
繰り返しになりますが、この「○○してあげたい」という表現には複数のニュアンスがあるということです。そのような言葉の使い方をしていなかったら「何様なんだ」「理事長よりも偉いのか」「上から目線だ」と思われて当然だと思います。

上に書いたように、強調表現の一種として使われた表現だと受け取って、全く上から目線の発言には感じない人間もいます。日本語表現にはジェネレーションギャップが付き物ですが、今回もその側面があるかもしれないと感じています。それだけではなく、そのニュアンスの表現に触れたことがあるかどうかも関係していると思います。そして、意図したニュアンスとは違ったニュアンスで受け取る人が多かったために、本人の思わぬところで大きな問題になってしまった可能性もあると思います。

 

 

 

発言を批判する方の理由も分かります。私も白鵬がどんな気持ちで言ったかなんてさっぱり分からないので、私がとんちんかんなことを言っているだけかもしれません。

 


こんなに問題になる発言なのかと驚いた、と思っている人間もいるということを書いておきます。

 


相撲界での暴行問題は、死人も出た大問題です。これは、絶対になくさないといけません。暴力で支配するのは、どの世界でもだめです。

なので、日馬富士が引退することになっても仕方がないと思います(飲食店で「態度が悪い」という理由で殴ったというのが事実なら、かばいようがありません)。

 


上手く説明できなくて歯がゆい きつねでした。